2G-01
線形発展方程式のためのInexact shift-invert Arnoldi法
○橋本悠香,野寺 隆(慶大)
移流拡散方程式に代表される,1階の時間微分を含む線形発展方程式の初期値境界値問題を考える.このような問題の数値解を求める方法として,空間方向にのみ離散化を行い,1階の行列常微分方程式を導く方法が効率的である.ただし,この方法では,特殊な形の大規模行列指数関数の計算が必要となる.大規模行列指数関数を計算するための方法として,Arnoldi法を利用するものがあるが,離散化により導かれる行列の性質や求めたい近似解によっては,多くの反復回数を必要とする.近年,これを改善する方法としてShift-invert Arnoldi法が提案されている.この方法は,上記のような問題から現れる行列指数関数を計算するのには適した算法となっている.そこで,Shift-invert Arnoldi法をベースとした,行列指数関数を高速に計算する新しい算法を提案する.

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