情報処理学会 第78回全国大会講演要旨

車両がインタネットとの通信を継続するためには，基地局との接続を切り替え
る度にIPアドレスを再取得する必要がある．著者らは，その手続きを効率よく
行うため，VANETを用いたIPアドレスパッシング方式を改良し，車両の速度や
セル残存滞在時間を考慮してIPアドレスを受け取る車両を決定する方式を提案
した．しかし，これらの方式では3つ以上のセルが重なる状況を想定しておら
ず，これから進む方向のセルから来た車両からIPアドレスを受け取ることがで
きなかった．この問題を解決するため，本論文では，IPアドレスを渡す車両が，
現在の位置とそれまでの走行軌跡を通知する方式を提案する．そして，シミュ
レーション実験により，従来方式と比べて，より適切な車両とIPアドレスパッ
シングを行うことができることを示す．