情報処理学会 第77回全国大会 会期:2015年3月17日~19日 会場:京都大学 吉田キャンパス 情報処理学会 第77回全国大会 会期:2015年3月17日~19日 会場:京都大学 吉田キャンパス
論文必勝法 ~査読の現場から~
日時:3月17日(火曜日)9:30-12:00
会場:第3イベント会場(吉田南総合館 2F 共北25)
【セッション概要】本会論文誌ジャーナル/JIP編集委員会では,大会イベント企画セッションとして「論文必勝法 〜査読の現場から〜」を開催します.このセッションでは,講師をお迎えして研究成果に関する論文の執筆についてお話をいただきます.また,パネル討論では,論文誌ジャーナル/JIP編集委員会から,各グループの主査の方々より,採録される論文とはという話から,若手研究者への論文執筆および論文査読に対するアドバイス,さらには論文査読方針及びその内側について討論してもらい,会場から論文誌ジャーナル/JIPに関しての疑問や質問を受け付けます.この特別セッションは,現在,本会論文誌ジャーナル/JIPに論文投稿して査読を受けている方,今後,研究成果の報告を論文誌として投稿する方,そして論文の査読委員や編集委員をお引き受けくださる方には,必見のセッションです.
司会:堀山 貴史 (埼玉大学 情報メディア基盤センター 准教授)
【略歴】1997年京都大学大学院工学研究科情報工学専攻修士課程修了.1999年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助手.2002年京都大学大学院情報学研究科助手.2007年埼玉大学大学院理工学研究科准教授.2012年同大学情報メディア基盤センター准教授.博士(情報学).計算幾何学,組合せ問題,列挙アルゴリズムなどの研究に従事.
9:30-10:30 講演(1) 一流国際会議・国際誌での採択への道 ―論文は書き手次第,読み手次第
徳山 豪 (東北大学 大学院情報科学研究科 研究科長)
【講演概要】自信満々で書いた論文が国際会議でレジェクトされたり,専門誌で査読者のいちゃもんに苦しめられることは日常みなさん経験していると思う.逆に,自分でも「どうかな」と思う内容が一流国際会議に採択されてしまったりする.「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という孫子の有名な言葉があるが,論文作成でもこれは同様である.論文は人に読んでいただくものであることはもちろん全員承知しているが,ここで即ち敵は読者もしくは査読者である.即ち,論文を書くときには,『読んでいただく』相手についての十分な理解と調査に基づいた戦略が大切であり,そのためには書き方も相手次第で変える必要がある.また,自分の癖や欠点もできるだけ理解して,それを(直せないまでも)補うための方策も行わないといけない.講演者の経験による事例紹介(自慢話?)をしてみたい.
【略歴】1985年東京大学大学院理学系研究科数学専攻博士課程修了.1986年日本アイ・ビー・エム(株)入社,東京基礎研究所研究員.1999年東北大学大学院情報科学研究科教授,現在に至る.2014年東北大学大学院情報科学研究科研究科長 現職.その間,IBM T. J. Watson 研究所リサーチスタッフメンバー,東京大学数理科学研究科連携特任教授,京都大学数理解析研究所客員教授,国立情報学研究所客員教授.情報処理学会フェロー,電子情報通信学会フェロー.IBM科学賞,船井情報科学振興賞,情報処理学会研究賞,同ベストオーサー賞等受賞.
 
10:40-12:00 パネル討論 論文必勝法 ~査読の現場から~
【討論概要】情報処理学会論文誌ジャーナル編集委員会は,基盤グループ,ネットワークグループ,知能グループ,情報システムグループの4つのグループに分かれて,論文の編集を行っています.各グループに属する論文誌編集委員は日頃から多くの投稿論文を扱い,「折角の研究内容なのだから,こういう点に注意して研究の良さを書いてくれればいいのに」とか,「このような査読報告書にしてくれれば,再投稿される論文がもっとよくなるのに」といったことを思っています.そこで,本パネル討論では,論文誌編集委員の立場から見た論文の書き方や査読の仕方について,各グループの主査に熱く語って頂き,フロアと一緒になって論文必勝法に関する議論を深めたいと思います.
パネル司会:堀山 貴史 (埼玉大学 情報メディア基盤センター 准教授)
【略歴】1997年京都大学大学院工学研究科情報工学専攻修士課程修了.1999年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助手.2002年京都大学大学院情報学研究科助手.2007年埼玉大学大学院理工学研究科准教授.2012年同大学情報メディア基盤センター准教授.博士(情報学).計算幾何学,組合せ問題,列挙アルゴリズムなどの研究に従事.
パネリスト:井口 寧 (北陸先端科学技術大学院大学 情報社会基盤研究センター 情報環境研究開発部門 教授)
【略歴】1991年東北大学工学部機械工学科卒業.1994年~1997年日本学術振興会特別研究員.1997年北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 博士後期課程修了.現在,同大学 情報社会基盤研究センター教授.また,2002年から2006年まで科学技術振興機構 さきがけ研究21(機能と構成)に参加し研究に従事.2008年~2009年米国南フロリダ大学上級客員研究員.この間並列システム,ウェーハスタック集積システム,FPGAなどを用いたチップ内並列処理に関する研究を行う.
パネリスト:鈴木 幸太郎 (NTTセキュアプラットフォーム研究所 主任研究員)
【略歴】1999年東京大学大学院数理科学研究科博士後期課程修了.博士(数理科学). 同年日本電信電話(株)に入社.公開鍵系暗号技術,特に暗号プロトコル,電子署名についての研究に従事.情報処理学会,電子情報通信学会,IACR(International Association for Cryptologic Research)各会員.情報処理学会論文誌編集委員会ネットワークグループ委員(2011年~),同副査(2012~2013年),同主査(2014年).
パネリスト:藤井 秀樹 (東京大学 大学院工学系研究科システム創成学専攻 講師)
【略歴】2009年東京大学大学院新領域創成科学研究科博士後期課程修了.博士(環境学).同大学人工物工学研究センター特任助教等を経て,2013年より現職.マルチエージェントシステムを用いた社会システム,特に交通システムのシミュレーション,複雑系現象の解析に関する教育研究に従事.情報処理学会論文誌編集委員会知能グループ委員(2011年〜),同副査(2012〜2013年),同主査(2014年).
パネリスト:吉高 淳夫 (北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科/ライフスタイルデザイン研究センター 准教授)
【略歴】1994年広島大学大学院工学研究科単位取得退学.博士(工学).広島大学助手を経て2008年より現職.マルチメディアシステム,インタラクティブシステムの研究に従事.情報処理学会論文誌編集委員(2011〜),同情報システムグループ主査(2014).情報処理学会,映像情報メディア学会,IEEE CS各会員.