情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

ソーシャルメディアにおけるユーザ達の信頼ネットワークは情報拡散やオピニオン形成に大きな役割を果たしうるので、その進化の分析は重要である。信頼リンク形成に関しての最も基本的な分析の一つは、媒介者が存在するユーザ間の信頼リンク生成ダイナミクスを分析することである。信頼リンク生成においては、遠い過去の媒介者と最近の媒介者ではその影響度が異なるはずである。本研究では、信頼リンク生成における媒介者影響の時間減衰を分析するモデルを提案する。実データを用いた信頼リンク予測実験により、対数的減衰モデルなどの単純な時間減衰モデルと比較して提案モデルの有効性を実証するとともに、媒介者影響の時間減衰パターンの特徴を明らかにする。