情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

情報共有や意思決定の際は複数のモデルを比べて違いや変更点を明確にする必要がある。特にプログラムの静的構造を示すクラス図は他の振舞いモデルの分析における使用頻度や変更頻度が高く、差分から変更の影響範囲や注目点を明確にしたい。差分比較機能はUMLモデリングツールに実装されているが、部品位置等モデル本来の意味に無関係な差分情報が表示されて注目点等が分からない、複数のモデルを同時に比較できない、内部IDが変わると比較できないといった問題がある。これらを解決するため本研究は、部品位置等の不要な差分を非表示にできる機能、複数の差分を一つに統合する機能、IDの他に名前等の情報を用いて比較する機能をもつクラス図の差分比較ツールを提案する。