6C-06
我々はもっと想いを記述すべきである — 認知症や発達障害などの自己表現から診断・ケアへ —
○四方朱子,宮部真衣,木下彩栄,荒牧英治(京大)
古来,文化は言語を書き残したものが力を持ってきた.その反面,日本などでは〈秘すれば花〉といったように自己表現をひかえることを美徳とする文化が存在したりもする.秘すること自体の美徳を一概に否定するものではないが,一方で,この美徳の影に隠され続けた「声」があるのではないだろうか.昨今本邦においては,このような声に注目し,北海道「べてるの家」が提唱する〈当事者〉という概念を用いた,当事者の声を抽出する研究,所謂,当事者研究が行われるようになった.これらの研究はもっぱら質的研究の性質を持つものである.我々の今回の研究は,認知症や発達障害など,当事者の「声」に量的なアプローチで迫ろうとするものである.

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