情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

音声や動画などリアルタイム性の高いネットワークサービスのQoSを保証するた
め，我々の研究室では，動的な重みづけによるWFQ方式を提案している．この方
式では，最も低い優先度をデータ伝送用に，それよりも高い優先度をリアルタ
イム通信用に割り当てる．そして，後者の重みを，ネットワークの混雑状況に
応じて動的に変化させ，その帯域を保証している．しかし，前者の重みは固定
しているため，後者の重みが大きくなる程，前者のフローにパケットロスと，
これに伴う再送が発生し，後者が使っていない帯域を十分に使えないという問
題があった．そこで本論文では，上限を設定した上で，前者の重みも混雑状況
に応じて動的に変更することで，従来方式の問題を改善する．そしてシミュレー
ション実験により，提案方式の有効性を確認する．