情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

本研究では、自然言語文中の時間情報抽出の1つであるイベント表現間の時間的な順序関係の認識に取り組む。イベント間の時間関係の認識は、英語などの日本語以外の主要な言語では盛んに研究されているが、日本語を対象とした研究は多くない。そこで、近年作成された日本語の時間情報コーパスを用いて、日本語でイベント表現間の時間関係の自動認識を試みる。まず、機械学習で使用する日本語用の素性を整備・作成するとともに、導入した各素性の貢献度や機械学習の教師データ量の変化などを評価した。さらに、実際の推定によって生じた誤り事例に対して、人手による詳細な分析を実施した結果を報告する。