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相関のあるランダム行列を応用した時系列データのクラスタリング
○伊藤香織(お茶の水女子大)
本研究では、時系列データのクラスタリングについて、相関のあるランダム行列の固有値分布に関する最近の結果に基づいた手法の提案を行い、数値実験例ならびに実データでのクラスタリング結果を報告する。与えられた時系列データを適当な長さに区切り行列を構成する。これを相関のあるランダム行列の標本とみなして、行列のk次モーメントを求める。これらのモーメント値と時系列の自己相関関数との関係が最近明らかにされたので、この値を時系列データの特徴として捉えクラスタリングを行う。時系列モデルのパラメータに基づく特徴抽出によりクラスタリングを行うのが一般的であるが、本研究ではパラメータの推定を経ずして行う手法である。