情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

学術的な専門書の文献精読においては，何人かによる輪講形式で共同学習を行うことがある．理工系の解説書では，掲載された例題の数式を確認したり，練習問題を解きながら読み進める．情報系の場合，実際にコンピュータにスクリプトを打ち込んだり，プログラム課題をコーディングしてみたりする．一方，研究室のゼミや自主的なグループによる輪講を実施する上で，運営上の諸問題が起こり得る．本研究では，文献共有による共時学習として，輪講支援のシステムを提案する．オンラインでの輪講の企画や分担の割当て，配布資料や提示資料のコンテンツ管理，進捗状況の確認，欠席者や復習時へのフォローなどの機能を提供する．本論では，試作版の実装状況を述べ，試用評価について議論する．