4N-06
国内旅行需要の地域性
○福田久仁佳,佐藤彰洋(京大)
本研究では、国内ホテル予約サイトから毎日収集した利用可能な宿泊プランに関する網羅的なデータを用いることにより、予約可能なプラン数から推計される需要の地域依存性を調べた。
この分析では、大人2名が一泊宿泊可能なプランの情報を約4年間にわたり収集し、日本国内の約16000の宿泊施設が提供する宿泊プランに関するデータから各地域における需要代理変数を計算した。データには地域情報が含まれているため、地域ごとの利用可能な宿泊プランを計測することが出来る。そして、利用可能な宿泊プラン数をその地域における利用可能な部屋数の代理変数とみなし、地域ごとの需要が期間でどのように変化するかに着目して分類を行う。この需要代理変数の時系列に対して、各地域における宿泊日の需要の大小に分けて分類し、利用可能プランの平均価格と宿泊日が属するカテゴリとの関係を調べることにより、地域の宿泊需要と価格選考の特徴付けを行う。
計算の結果、需要の多いカテゴリに分類される宿泊日(繁忙期)は、需要の少ないカテゴリに分類される宿泊日(閑散期)と比較して、利用可能な宿泊プランの平均価格の差異が大きいことが分かった