情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

スマートフォンの台頭に伴い、歩行者自律航法（PDR）をベースとした屋内測位技術が注目されている。本研究はPDRの研究成果について報告する。従来のPDRは、ユーザーに対して端末の持ち方に一定の制約を課し、持ち方が変更された場合には、アルゴリズムが正常動作しない課題（進行方向や測位結果が乱れる、等）がある。本研究では「ユーザーの利便性と速度・位置分解能を向上させたPDRアルゴリズム」と「センサーフュージョンに基づくハイブリット測位アルゴリズム」を提案する。これにより、手持ち・ズボンポケット・胸ポケット・電話する姿勢、等に対して同じ認識処理で進行方向の推定が可能であると判明した。更に人の歩行モデルに基づく速度推定手法を新たに適用することで、1歩以下の歩行速度分解能が実現できることが分った。