情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

医薬品研究開発における膨大な費用と期間の削減は長年の課題となっており、その解決策として情報技術を利用した創薬研究が行われている。情報技術を利用した創薬研究の一つの分野として、仮想的に化合物の多段階合成を行うことにより、膨大な化合物データを記載した仮想ライブラリを構築する研究が行われている。しかし、得られる化合物データがいたずらに膨大になることにより、実用において必要なデータの選別が困難であることが問題となっている。そこで、本研究では化合物をグラフとして扱い，グラフの特性を活かして目的に合わせた枝刈りを可能にすることで、より薬剤として活用できる可能性の高い化合物データのみを含む仮想ライブラリの構築を目指す。