情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

本研究ではポップス曲の印象やアーティストの個性に大きく影響を与えるコード進行を、メタ情報や楽曲特徴量とともに可視化する一手法を提案する。本手法では各楽曲のコード進行を文字列で表現し、あらかじめ設定したコード進行頻出パターンの有無を文字列検索によって検出する。可視化には楽曲特徴量に基づいて楽曲群を配置した散布図と、コード進行やメタ情報の共起性を表現した散布図を用いる。本手法では後者の散布図によって興味あるコード進行やメタ情報を特定し、該当する楽曲を前者の散布図でハイライトする対話操作機能を有する。以上の対話操作機能を搭載した本手法は、ユーザの音楽嗜好に合った楽曲推薦や、アーティストや時代ごとの傾向分析など、さまざまな活用が想定される。