3B-02
プロセス改善のためのイベントとリソースの関係に基づく形式概念解析による手法
○池田真土里,山本章博(京大)
工場や病院など,あらゆる産業組織は生産や運営のためにプロセスを実行しており,その改善は組織の生産性,信頼性を高める上で有効である.プロセス改善の1つの方針として,実際のプロセスを記録し,分析することでプロセスの脆弱な部分を発見し,補強することが考えられる.近年ではほとんどの組織が実際のプロセスをイベント単位で記録しており,イベントの種類,リソース,コストなどがイベントを記録するための主な属性として採用されている.我々は,イベントの種類とリソースの関係をデータ分析の数学的手法である形式概念分析により分析し,さらに頻度を考慮して,部分プロセスがプロセス全体に与える影響の大きさを評価する.影響力の強い部分をプロセスの脆弱な部分とみなし,それらを補強することでプロセス改善を行う.また,本手法がBPI Challengeにて公開されているプロセスデータに有効であることを確認した.