情報処理学会 第77回全国大会講演要旨

クエリに最も近いオブジェクトを探索する最近傍探索手法に関する研究が数多く
行われている．既存の探索手法では，ユークリッド距離や道路距離といったクエ
リから各オブジェクトまでの距離を算出して比較していた．しかし，いったんク
エリの位置が変化すると，改めて最近傍探索を行う際に同じ計算量が必要とな
る．連続的にクエリが移動しながら最近傍検索を行う場合，計算量が膨大になる
ため，この計算量を削減する必要がある．本研究では，オブジェクト間の位置関
係を考慮した最近傍探索手法を提案し，評価する．提案手法では，オブジェクト
間の位置関係を道路ネットワーク上に保存することで，最近傍探索に必要となる
計算量を削減する．