1J-01
Hierarchical Diagonal Blockingを用いた疎行列ベクトル積の特性評価
○花上直樹,佐々木信一,菱沼利彰,藤井昭宏,田中輝雄(工学院大)
大規模物理シミュレーションの核となる反復解法では計算時間の多くを疎行列ベクトル積(SpMV)が占める.疎行列のデータ格納形式の一つに圧縮行格納形式(CRS)がある.CRS形式の問題点として,ベクトル部への参照が非連続の為,キャッシュミスが発生し性能が低下することが知られている.
我々は,グラフ分割アルゴリズムを利用して疎行列の要素を並び替えてブロック化し,キャッシュヒット率を改善する疎行列の格納形式,Hierarchical Diagonal Blocking(HDB)に着目した.
本研究では,疎行列の構造やサイズの違いに着目し,HDB形式を用いたときの疎行列の分割数を調節することにより,元のCRS形式に対するキャッシュヒット率の向上や性能への効果についての評価を行った.

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