情報処理学会 第76回全国大会 会期:2014年3月11日~13日 会場:東京電機大学 東京千住キャンパス 情報処理学会 第76回全国大会 会期:2014年3月11日~13日 会場:東京電機大学 東京千住キャンパス
招待講演-3
川口 淳一郎(宇宙航空研究開発機構(JAXA) シニアフェロー・教授 /「はやぶさ」元プロジェクトマネージャ)
「はやぶさ」で実証された、往復の宇宙飛行がかなえる、太陽系大航海時代

日時:3月12日(水)13:15-14:15
会場:第1イベント会場 (1号館 2F 丹羽ホール)

【講演概要】15世紀から17世紀にかけて、航海術の進歩につれ、世界は大航海時代を迎え、とくに欧州から極東に向けては、黄金と香辛料を求めて、多くの航路が開拓された。宇宙開発は、1950年代に始まり、60年余りを経て、その間に、宇宙飛行士を他天体、月まで運ぶ発展をみせた。そして、3年前の2010年、我が国の探査機「はやぶさ」は、世界で初めて、太陽を周回する別の天体である、地球接近小惑星のイトカワからのサンプルリターンを達成した。
講演では、いったいそんな未来がどのようにしてやって来るのか、どんな技術がそれをかなえるのかを、演者が携わってきた「はやぶさ」プロジェクトに触れながら紹介する。講演を通じて、宇宙開発を先導してきた探査の重要性を強調し、次世代のみなさんこそが未来の宇宙開発を発展させるべく、それにまつわる探査精神を伝えることができるだろう。

【略歴】宇宙工学者、工学博士。1978年 京都大学工学部卒業後、東京大学大学院工学系研究科航空学専攻博士課程を修了し、旧文部省宇宙科学研究所に助手として着任、2000年に教授に就任。現在、独立行政法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(ISAS/JAXA) 宇宙飛翔工学研究系教授、2011年8月より、シニアフェローを務める。ハレー彗星探査機「さきがけ」、工学実験衛星「ひてん」、火星探査機「のぞみ」などのミッションに携わり、小惑星探査機「はやぶさ」では、プロジェクトマネージャを務めていた。