情報処理学会 第76回全国大会 会期:2014年3月11日~13日 会場:東京電機大学 東京千住キャンパス 情報処理学会 第76回全国大会 会期:2014年3月11日~13日 会場:東京電機大学 東京千住キャンパス
情報セキュリティ人材育成「CTFとかるた、Shellcode、クイズ、トライアスロン、ハッカソンの世界」

日時:3月12日(水)9:30-12:00
会場:第1イベント会場 (1号館 2F 丹羽ホール)
※プログラムが一部変更となっております。ご了承ください。

【セッション概要】遠隔操作ウィルス事件など近年、情報セキュリティに関わる様々なインシデントが急増しつつある。これは我々にとって特異まれな事でなく、今やインターネットを取り巻く社会全体の問題でもある。個人情報漏洩をはじめとして情報セキュリティの問題は、いわゆる今までの物理的犯罪とは異なり、一度発生してしまうと元の状態に戻すことはほぼ不可能である。しかしながら、このような情報セキュリティに関わる諸問題に対処する人材は不足しており、その育成については緊急の課題である。近年、CTF(Capture The Flag)と呼ばれるコンテストが世界中で開催されており、我が国においてもいくつかの大会が開催され、各方面から非常に注目されはじめている。特に、CTFでは、高校生やスーパーハッカーと呼ばれるような逸材をはじめ、非常に若手の活躍に目を見張るものがある。それだけでなく、情報セキュリティ人材教育においてもCTFが取り入れているなど、今や人材育成の1手段という見方もある。そこで本イベントでは、このCTFに焦点をあて、国内外のCTF等で活躍している方や新しいメディアによる教育のプロフェッショナルの方をお招きし、お話しをいただくとともに議論を進める。
司会:猪俣 敦夫(奈良先端科学技術大学院大学 総合情報基盤センター 准教授)
【略歴】2002年学位取得後、通信会社研究所、独立行政法人科学技術振興機構を経て、2008年より奈良先端科学技術大学院大学准教授。暗号理論とその高速実装に関する研究開発に従事。著書は、Linuxセキュリティ大全、等。2008年より文部科学省による情報セキュリティ人材育成プログラム(IT-Keys, SecCap)コースウェア設計・運営の傍ら、2012年よりSECCON実行委員。現、京都女子大学、奈良女子大学、同志社大学非常勤講師。
9:30-9:45 講演-1 国はハッカーを育成できるのか
竹迫 良範(サイボウズ株式会社 / SECCON実行委員長)
【講演概要】ハッカーとは、コンピュータについて常人より深い技術的知識を持ち、その知識を利用して、技術的な課題に対して、最小限の手間で、最大の効果を生み出す人々のことを言う。現在のインターネット社会において、情報セキュリティ対策は年々厳しくなっているが、そのような制限された環境の中で、国はハッカーを育成することができるのであろうか。コンピュータ技術の発展の歴史を振り返りつつ、デジタルイミグラント世代とデジタルネイティブ世代の育ってきた環境の変化と、ハッカー育成の課題について皆と一緒に考えたい。
【略歴】広島市立大学在学中に日本語検索エンジンNamazu for Win32の開発に携わり、2005年よりサイボウズ・ラボ株式会社に入社。Shibuya.pm 2代目リーダー。SC 22/ECMAScript Ad HocにてISO/IEC 16262の国際標準化活動に従事し、2013年よりSC 22/C#, CLI, スクリプト系言語SG エキスパート。主な著書として、ECMA-262 Edition 5.1を読む(秀和システム)がある。受賞歴:2008年 Microsoft MVPアワード Developer Security 受賞、2013年 情報処理学会 山内奨励賞、CSS2013/MWS2013 CSS×2.0一等星。
 
9:45-10:00 講演-2 キャンプとCTFの出会い
園田 道夫 (サイバー大学 IT総合学部 准教授)
【講演概要】セキュリティキャンプをはじめとして今までにない子ども達のモチベーションの高め方について、今まで得てきた経験のなかからお話しする。特に、キャンプでは受講生自らがチューターとして教える立場となり、また教えることの楽しさを見いだす場を作り出している。これは教育という枠組みだけではなく、ゲーム的な要素も重要なものと考える。
【略歴】2004年より経済産業省、JIPDEC、IPA主催セキュリティキャンプに企画、講師、実行委員として携わる。2008年、経済産業省商務情報政局長表彰。2012年、(ISC)2(R) 第6回年次アジア・パシフィック情報セキュリティ・リーダーシップ・アチーブメント・プログラムにてSenior Information Security Professionalとして表彰。2007年より白浜サイバー犯罪シンポジウム危機管理コンテスト審査委員、2012年よりSECCON実行委員、2013年より北海道地域情報セキュリティ人材育成推進事業検討委員。
 
10:00-10:15 講演-3 世界のCTFに飛び込もう
寺島 崇幸 (AVTokyo / sutegoma2 代表)
【講演概要】いまやCTFは世界中に広がっているイベントでもあり、世界中から優れた技術者が集うコミュニティでもある。本講演では、今までに参加した世界のCTFについて紹介するとともに、日本人としての意地をかけた戦いの中で得られたものについて紹介したい。
【略歴】「no drink, no hack」をスローガンに日本のセキュリティ界を元気づける活動中。2006年より世界各地のCTFへ参戦し、セキュリティコンテストの最高峰であるDEFCONCTF へチームsutegoma2として2011年より3年連続本戦出場をはたす。同チーム代表、 セキュリティイベントAVTOKYO代表。
 
10:15-10:30 講演-4 CTFで扱われる分野の紹介と問題解説
愛甲 健二 (株式会社FFRI プロダクト開発二部 シニア・マネージャー)
【講演概要】CTFはコンピュータに関する多くの技術分野を対象とした競技であるため、出題される問題のすべてをひとりで解くことは極めて難しい。バ イナリ解析、Exploit、フォレンジック、プログラミング、Web、ネットワーク、暗号といった広い分野に対し、さらに深い知識が要 求されるため、一般的にチームで挑戦されることが多い。しかし、だからこそ他分野の知識、技術についてもよく知ることができる。問題解説 を通じて、様々な分野の技術を解説していきたい。
【略歴】2008~2012年までチームsutegoma2として各国のCTFに挑戦。2011年にCODEGATE CTF(韓国)決勝、2012年にDEFCON CTF(米国)決勝に参戦。2012年より株式会社FFRIにてソフトウェア解析を中心としたコンピュータセキュリティ技術のリサーチ、ソフトウェア開発 を行う。2010~2013年までIPA主催セキュリティ&プログラミングキャンプ(現セキュリティキャンプ)にてソフトウェアセキュリ ティクラス講師。
著書に『たのしいバイナリの歩き方』(技術評論社 刊)『アセンブリ言語の教科書』(データハウス 刊)など。
 
10:30-12:00 パネル討論 CTFとかるた、Shellcode、クイズ、トライアスロン、ハッカソンの世界
【討論概要】本パネルでは、SECCON CTFと呼ばれるイベントで実施されているバイナリかるたやアセンブラ短歌など今までには無かった新しい視点でのものの考え方に注目し、実際のCTF大会の雰囲気でのセキュリティ教育の課題と問題点について、様々な視点から議論を行う。
司会:猪俣 敦夫(奈良先端科学技術大学院大学 総合情報基盤センター 准教授)
【略歴】2002年学位取得後、通信会社研究所、独立行政法人科学技術振興機構を経て、2008年より奈良先端科学技術大学院大学准教授。暗号理論とその高速実装に関する研究開発に従事。著書は、Linuxセキュリティ大全、等。2008年より文部科学省による情報セキュリティ人材育成プログラム(IT-Keys, SecCap)コースウェア設計・運営の傍ら、2012年よりSECCON実行委員。現、京都女子大学、奈良女子大学、同志社大学非常勤講師。
パネリスト:竹迫 良範(サイボウズ株式会社 / SECCON実行委員長)
【略歴】広島市立大学在学中に日本語検索エンジンNamazu for Win32の開発に携わり、2005年よりサイボウズ・ラボ株式会社に入社。Shibuya.pm 2代目リーダー。SC 22/ECMAScript Ad HocにてISO/IEC 16262の国際標準化活動に従事し、2013年よりSC 22/C#, CLI, スクリプト系言語SG エキスパート。主な著書として、ECMA-262 Edition 5.1を読む(秀和システム)がある。受賞歴:2008年 Microsoft MVPアワード Developer Security 受賞、2013年 情報処理学会 山内奨励賞、CSS2013/MWS2013 CSS×2.0一等星。
パネリスト:園田 道夫 (サイバー大学 IT総合学部 准教授)
【略歴】2004年より経済産業省、JIPDEC、IPA主催セキュリティキャンプに企画、講師、実行委員として携わる。2008年、経済産業省商務情報政局長表彰。2012年、(ISC)2(R) 第6回年次アジア・パシフィック情報セキュリティ・リーダーシップ・アチーブメント・プログラムにてSenior Information Security Professionalとして表彰。2007年より白浜サイバー犯罪シンポジウム危機管理コンテスト審査委員、2012年よりSECCON実行委員、2013年より北海道地域情報セキュリティ人材育成推進事業検討委員。
パネリスト:寺島 崇幸 (AVTokyo / sutegoma2 代表)
【略歴】「no drink, no hack」をスローガンに日本のセキュリティ界を元気づける活動中。2006年より世界各地のCTFへ参戦し、セキュリティコンテストの最高峰であるDEFCONCTF へチームsutegoma2として2011年より3年連続本戦出場をはたす。同チーム代表、 セキュリティイベントAVTOKYO代表。
パネリスト:愛甲 健二(株式会社FFRI プロダクト開発二部 シニア・マネージャー)
【略歴】2008~2012年までチームsutegoma2として各国のCTFに挑戦。2011年にCODEGATE CTF(韓国)決勝、2012年にDEFCON CTF(米国)決勝に参戦。2012年より株式会社FFRIにてソフトウェア解析を中心としたコンピュータセキュリティ技術のリサーチ、ソフトウェア開発 を行う。2010~2013年までIPA主催セキュリティ&プログラミングキャンプ(現セキュリティキャンプ)にてソフトウェアセキュリ ティクラス講師。
著書に『たのしいバイナリの歩き方』(技術評論社 刊)『アセンブリ言語の教科書』(データハウス 刊)など。