情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

近年、観光の形として、旅行者が観光地を自由気ままに散策する観光が注目を集めている。このような観光者が目的地や観光経路を特に決めることなく観光地を散策する観光を散策観光と呼ぶ。既存の観光支援システムでは、観光者の目的地や目的の観光経路があることを想定し、それらに基づいて観光経路を指定するものが多い。本研究では、観光者の自由気ままな行動を制限することなく、観光地での新たな発見や出会いを創出するシステムを提案する。観光者の行動を制限することのないよう、天候や時刻、そのときの観光者の感情や要求などのその場限りの状況に応じて発見の対象を推薦し、その推薦結果を何気ないインタフェースで提供する。