情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

本研究は一台のKinectから推定される身体的特徴を複数用いて人物照合に取り組むものである．従来，人物照合には色情報に基づく見え方や，複数台カメラによる色補正を用いた色ヒストグラムによる手法が研究されてきた．しかし，前者は衣類の色の類似性，後者は死角のないカメラの配置によるコストの高さ，景観を損ねるなどの理由から問題があった．そこで，提案手法では距離情報から，色補正を行わずに得られる特徴としてKinectの骨格情報に基づいた人体寸法を定義し，その個人差を閾値とし人物照合を行う．Kinectから撮影された日時，場所の異なる50人を含むデータセットに対する実験を行い，評価手法である累積照合特性を用いてその有用性を示す．