情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

計算機上の絵具シミュレータには、データの保存性から得られるさまざまな利点があり需要が見込める。
実際の絵具はその厚みによって異なる発色を示すため、
計算機上でより高品質な絵画表現を行うためには厚み表現および体積保存が不可欠である。
そこで本研究では二次元データ構造を用いて高速演算を可能としながら絵具の厚みを表現する手法を提案する。
本手法ではCIP法による連続関数補間の演算結果から得られる差分を用いて体積を保存する。
また格子内部の連続近似から
液体表面および濡れ乾き境界の滑らかな表現を実現する。
得られる結果について先行研究との比較も交えて評価する。