情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

本論文では、スマートフォンとタブレットにおけるロック画面の認証方式に関して、色という人間が覚えやすい情報を使用した方式を提案する。
ユーザは予め正解の色を登録しておき、認証時に表示された画像の中で、登録色と同じ個所をタッチする。
システムはそれが同じ色と判定できれば解除する。認証の鍵は色情報であるため、提示する画像を認証のたびに変更することで、背後から覗き見を行う攻撃者から鍵を守ることができる。
また、色という覚えやすい情報を利用することで、ユーザの記憶負担を軽減できる可能性がある。
実験を通じ、複数の色空間において、人間の感覚的に同一色と判定できる閾値を考察し、本方式の有効性を評価する。