情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

人間は,対話相手の反応から相手の状況を理解し,しばしばこれに応じて発話や動作を変える.これに対してロボットは,ユーザによる意図的な入力のみを解釈するように構築されることが多く,ユーザの状況を理解する能力が欠けている.本研究では,ロボットとユーザの複数人対話において,ロボットの挙動に対するユーザの反応を分類し,これを検出することを目指す.まず,ユーザの自然な反応が得られるような教示や環境を工夫し,対話データを収集する.次に,ロボットのセンサで検出可能で,かつ,ユーザの状況の理解に有用な反応を,得られた対話データの中で分類する.この結果,ユーザの笑いと頷きを検出対象として選定し,この検出方法について検討する.