情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

近年，制約のない環境下で撮影されたシーン画像を対象とした画像認識
に関する研究が盛んに行われている．しかし，カテゴリの多様性などの
問題から非常に困難な課題とされている．従来の認識手法では，
画像中のシーンに関係なく各カテゴリについて認識を行うものが多い．
しかし，前段階としてシーンを理解することが認識を行う上で重要だと
考えられる．例えば，車や建物などは町中などに頻繁に出現し，
反対に海や山などの環境では町中に比べて出現頻度が少ないと考えられる．
そこで本研究では，物体の出現頻度はシーンに応じて偏りが生じる
という仮定の下，シーンにおける物体の位置や共起を考慮した
画像認識手法を提案し，データセットを用いて本手法の性能評価実験を行った．