情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

近年,人体通信技術の研究が進んでいる.利用者の人体に電磁界を印加して伝送路として使用する人体通信技術については,利用者の電磁界曝露による健康への影響が取り沙汰されることがある.しかし,その影響に関する研究が十分になされているとは言えない.そこで著者らは,人体通信装置から発生する電磁波が心臓に及ぼす影響について,市販の心電計を用いた評価が有効であるかどうかの確認実験をおこなったので,本稿において報告する.なお,本実験は①人体通信装置を装着した状態,②携帯電話を保持した状態,③何も持たない状態,の三条件において,市販の心電計を用いて心電図を計測し,各条件における出力波形を比較することでおこなった.