情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

水産物流通では，生産の不安定性や商品の腐敗性・季節性などの特徴から生産調整や在
庫管理が困難であるため，SCM（Supply Chain Management）の構築が求められている．
特に，水産物流通の下流にあたる仲卸業者および小売業者，消費者の三者間における協力
関係の構築が重要となる．しかし，他業種に比べ情報技術の活用が進んでおらず，協力関
係を構築する前段階として各業者での情報技術活用による業務改善が必要である．本研究
は，水産物流通における消費地側業者を対象とした情報技術活用による業務支援を目的と
しており，SCM構築の観点から課題の整理を行う．また，消費地側業者を対象に現状調査
を行い，その結果をもとに情報システムを提案し運用・評価を行う．