情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

本論文では、制約ネットワークを用いた音声によるインタラクティブシステムを提案する。iOSのSiriなど、人間をサポートするインタラクティブシステムが考えられているが、システムをより社会に適合させるためには実環境の情報が必要になってくる。しかしながら、実環境では、情報が非常に多様であり、システムは環境の変化に影響を受けやすい。したがって、動的な環境では情報の流れの方向を明示しない設計方法である制約を用いることが有効である。本研究のシステムでは、環境に対して各制約がどのくらい違反しているかを計算し、ネットワーク上で他の制約に伝搬させ、ネットワーク上の制約の追加、削除を行うことでシステムの行為の選択を推論する。これにより、制約ネットワークの形が変化し、創発が生まれやすくなり、よりレスポンシブなシステムの構築が実現できる。