情報処理学会 第76回全国大会講演要旨

避難誘導の多くは住民を対象とし、観光客を考慮した避難誘導は、ほとんどない。観光地では災害発生時、国内外からの土地勘のない観光客が多数いるため、大きな混乱が発生することが考えられる。したがって、適切な避難誘導方法をあらかじめ検討し、判断のためのガイドラインを設計しておくことが重要となる。このシステムの目的は、観光客に対してどのような方針や方法で安全かつ迅速に目的地まで観光客を避難誘導すべきかを計算機上で検討できる環境を行政などに対して提供することである。日本で観光客が最も多い京都市を対象にし、避難者数、避難場所、避難経路などを指定することで、様々な避難誘導方法を計算機上で模擬する。