1W-5
多数の近接無線LANにおける品質向上を目指すコンテキストアウェアなマルチレート制御
○熊谷菜津美,磯村美友(お茶の水女子大),村瀬 勉(NEC),小口正人(お茶の水女子大)
近年、モバイルルータやテザリングなど移動無線LANシステムが増加している。
このことから、従来の想定以上の多くの無線LANシステムが
近距離にひしめき、通信品質劣化が懸念される。
従来、多くの固定無線LANがお互いに干渉する場合に関しては、
マルチレートにおける適応レート制御は、必須であった。
しかしながら、移動無線LANシステムでは、
APと端末の距離が非常に近いというような状況(コンテキスト)の違いから、
従来の適応レート制御が逆に通信品質を劣化させる原因となる。
さらに、多数の無線LANが近接する状況では、
1つの通信帯域を共有することになるため、
1つの無線LANにおいて通信品質が劣化すると、他の全ての無線LANの
通信品質も劣化させてしまうという、連鎖反応にも似た状況になり、
非常に大きな問題になる。
そこで、本研究では、コンテキストに応じた適応レート制御を提案し、
その効果を評価した。評価結果は、提案するコンテキストアウェアな制御により、
通信品質が大きく改善したことを示している。

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