1L-3
引数渡し機構をもつ可逆プログラミング言語の可逆性
○田中秀明,新海由侑,横山哲郎(南山大)
可逆命令型プログラミング言語のひとつであるJanusは,可読性や簡潔性が欠如していると考えられる点がある.現在のJanusでは,状態モデルによって識別子のみを渡すことのできる引数渡し機構が用いられていた.このため,識別子以外の式の評価値や参照を渡すことが困難であった.我々は,左辺値を自然に扱える環境記憶域モデルを採用し,可逆性をもつ値渡しおよび参照渡しの機構を実現した.Janusでは,複合代入演算の左辺に出現した識別子が右辺に出現してはならないが,この拡張により,プログラム解析をしなくてもその演算の実行時にこの判別できるようになった.また引数を伴うプロシージャ呼出しがより読みやすく簡潔に記述できるようになった.

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