情報処理学会 第75回全国大会 会期:2013年3月6日~8日 会場:東北大学 川内キャンパス 情報処理学会 第75回全国大会
東北からはじまるITグローバルビジョン~東北の魅力をグローバルにつなげる~

日時:3月6日(水)15:30-18:00
会場:第2イベント会場 (A棟 2F A200)

【討論概要】東日本大震災では震災直後に自発的に支援サイトが数多く立ち上がり、災害時にICTの果たす役割に新しい流れが生まれた。また、現在の復興フェーズにおいても、ICTを活用した新分野開拓の試みなどが積極的に行われている。こうした取り組みによって生まれつつある新しいITの潮流は、今後東北発ITとしてグローバルに展開する可能性を秘めている。
  本パネルでは、震災に負けずに元気に開発を続ける東北地域のソフトウェア技術者や地元企業関係者、産学連携によるITグローバル人材育成を推進する大学関係者、グローバル展開に向けた様々な視点で東北に注目するコメンテータ等を迎え、ITによって東北の未来をどう創造していくか、東北の魅力をいかにしてグローバルにつなげていくか、またその流れに大学や学会がどう貢献できるかを議論する。
司会: 菊池 務 (東北大学 大学院工学研究科 情報知能システム研究センター 特任教授)
【略歴】1985年より大手コンピュータメーカにて、国際宇宙ステーション向けネットワーク等TCP/IPソフトウェアの設計、海外企業向けの技術支援従事後、事業革新メンバーに選出され、事業ドメインの検討メンバーに就任。2001年よりNECソフトウェア東北株式会社にてソリューション営業部長、事業企画部長を歴任。2005年に同社を退職し、トライポッドワークス株式会社のコファウンダーとして代表取締役常務に就任し現在に至る。2009年より東北大学大学院工学研究科情報知能システム研究センターの特任教授。
パネリスト:岡田 良太郎 (株式会社アスタリスク・リサーチ コラボレーション戦略室 リスク・リサーチャ)
【略歴】リスク・リサーチャー。IPA国際標準推進センター非常勤研究員/WASForum理事、OWASP Japanリーダー/アスタリスク・リサーチ代表取締役。MBA(BBT)、CISA。ソフトウェア開発会社、コンサルティングファームでの勤務を経て、2001年に起業。現在、オープン・プラットフォームを中心とした社会への活用戦略を専門としている。また、ビジネス・ブレークスルー大学大学院 客員研究員としてCSRやIT戦略に関わる実践的教育にも携わっている。さらに、WASForum理事、OWASP Japanリーダーを務め、ウェブを取り巻くセキュリティ施策の普及啓蒙を目指した国際的な情報交流活動を推進している。IPA 技術本部国際標準推進センターの研究員として、自治体IT調査事業、災害対応調査プロジェクトなどを担当。
パネリスト:中村 彰二朗 (アクセンチュア株式会社 福島イノベーションセンター センター長)
【略歴】1986年よりUNIX上でのアプリケーション開発に従事し、国産ERPパッケージベンダー、EC業務パッケージベンダーの経営に関わる。2000年より、開発生産性向上方法論や再利用コンポーネントのテーマに注力し、EAモデル(全体最適化)に即したJ2EEフレームワーク開発/製品化を行う。2002年6月、サン・マイクロシステムズへ入社し、e-Japanプロジェクトを担当、政府自治体システムのオープン化と、地方ITベンダーの高度人材育成や地方自治体アプリケーションシェアモデルを実現。2011年1月、アクセンチュアに移籍し、3.11以降は、福島県復興の為に設立した福島イノベーションセンターのセンター長に就任、東日本の復興および日本の再生を実現するため、首都圏一極集中のデザインから分散配置論を展開し、社会インフラのグリッド化、グローバルネットワークとデータセンターの分散配置の推進、再生可能エネルギーへのシフト、地域型スマートシティ事業開発等、復興プロジェクトに取り組んでいる。
パネリスト:畠山 慶輝 (株式会社ピー・ソフトハウス 代表取締役)
【略歴】1990年(有)ピー・ソフトハウスを設立(2004年に株式会社へ組織変更)。大手メーカーのゲームソフトやエンターテイメント施設用ソフトの開発を主な業務とする。2003年より国内外への自社製品の開発・販売を開始し、鉛筆画のような表現が特徴の「Pencil+」、水彩画レンダリングエンジンの「Liquid+」など数々のヒット商品を生み出す。近年ではモバイルアプリや技術ライセンス供与など新たな分野へビジネスフィールドを拡大し自社開発アプリが世界中のアップルストア店頭のipadデモアプリとして採用されるなど大きな成果を残す。海外市場を照準に更なる成長を目指して加速中である。
パネリスト:Nicolas Morin (株式会社ピー・ソフトハウス 研究開発部 研究員)
【略歴】カナダ・ケベック州出身。カナダの大学を経て東北大学へ留学。東北大学大学院情報科学研究科博士課程前期2年の課程修了後、2010年(株)ピー・ソフトハウス入社。画像処理プログラムの研究開発や海外事業の渉外担当として活躍。東北大学アジア人財(ASIST)プログラム修了生。
パネリスト:中尾 光之 (東北大学 情報科学研究科 教授)
【略歴】1984年東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了。工学博士。現在、東北大学大学院情報科学研究科教授。生物リズムのモデル、生体信号処理の臨床応用、システム生物学の研究に従事。留学生と日本人学生を交えた産学連携プロジェクト遂行型学習を実 施している。
パネリスト:菊池 崇仁 (トライポッドワークス株式会社 研究開発本部 先端技術開発部 プロダクトエンジニア)
【略歴】宮城県多賀城市出身。東北大学大学院情報科学研究科博士前期課程中退。大学在学中より、東北情報セキュリティ勉強会の主催を通じたITコミュニティ活動を精力的に行うほか、2010年から2012年まで有限責任事業組合起業教育研究所でのシニアインストラクターを通じた産学連携に従事するなど活動の幅は広い。2012年よりトライポッドワークス株式会社入社。現在、研究開発担当エンジニアとして従事している。