6S-5
時間的・空間的資源共有問題における重複回避行動の進化モデル
○齋竹美歩,鈴木麗璽,有田隆也(名大)
野鳥の多くは,情報伝達の円滑化のため縄張りの近隣個体との重複を避けて歌う
傾向がある.このような時間的・空間的資源利用の競合回避は,自然,社会,人
工物に遍在する普遍的問題である.本研究では,野鳥の非同期的な歌行動に着想
を得た個体ベース進化モデルを構築する.周期的に資源利用を繰り返す個体を二
次元平面上に配置する.各個体は,重複が生じると利用のタイミング,もしくは,自身の位置を試行錯誤的に調整する.この時間的・空間的重複回避の実施確
率を資源利用行動の可塑性とみなし,これが全体の重複回避に与える影響とその
進化について論ずる.予備実験では,空間的重複回避の方法に応じて最適な時間
的可塑性の分布が異なる事が判明した.可塑性の進化についても論ずる.

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