6J-3
タンパク質配列における原始遺伝符号の痕跡の探索
○水田智史,森 太郎(弘前大)
生命体を構成するタンパク質はアミノ酸の1次元配列として合成され,その設計図
は,ゲノム配列中に塩基配列からなる遺伝子として格納されている.そこでは,20
種のそれぞれのアミノ酸が塩基の3個組によって符号化されているが,この極めて
合理的な符号化パターンは進化の過程において獲得されてきたものに他ならない.
本研究では,現在のような符号化パターンが形成されるまでのプロセスを明らかに
するため,生命の初期においては塩基2個組で構成されるコドン(原始コドン)によ
りアミノ酸が符号化されていたという仮説を立て,その痕跡をタンパク質のアミノ
酸配列中から探索した.その結果,まだ確証を得るまでには至っていないものの,
いくつかの候補を得ることができた.

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