情報処理学会 第75回全国大会講演要旨

本研究は、南海トラフ巨大地震が発生した場合、津波被害が予想さ
れるJR大阪駅 （北区）を対象として、被災者が津波被害を逃れるた
めにどのような動きをするのかを検証する計算機シミュレータを提
案する研究の一環である。JR大阪駅周辺には、百貨店やホテル、地
下街などの多くの施設が存在する。そのため、安全な避難誘導を検
討するには、ビルや地下街から外へ出ようとする人と津波の被害か
ら逃れるためにビルに避難しようとする人との衝突など、様々な条
件を考慮しなければならない。今回は地上だけでなく、ビルや地下
街も考慮したシミュレーションを実施し、それらの結果を踏まえた
避難誘導方法を検討するための基礎となるデータを収集している。