情報処理学会 第75回全国大会講演要旨

初心者は音源を聞いた際にたとえ楽譜を見ても自分が演奏する楽器が演奏音響データ中のどの音であるか判別できず自分のパートの音価、音高といった情報を想像できないことが多い。通常のイコライザーには基本周波数と高調波成分を共に抽出できないという問題や音質の変化が激しいといった問題がある。本研究では楽譜の音価情報をもとに演奏音響データを切り出し、音高情報をもとに作成したフィルタバンクを通したものの出力を足し合わせることで倍音構造を崩さずパートを抽出できるイコライザーを作成した。抽出目的のパートを信号その他のパートを雑音ととらえSNRを評価した。また抽出したパートのスペクトル包絡を本来のものと比較し音質の変化を評価した。