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ディスプレイ広告オークションにおける仲介者としての入札戦略
○斎藤陽介,松原繁夫(京大)
近年,ディスプレイ広告枠がオークションを用いて取引されるようになって
きた.方式としては第二価格秘密入札が用いられ,また,同じ広告枠が何度
も販売される点では逐次オークションと見なせる.この方式の点では特に目
立った特徴はない.しかし,入札は買手である広告主が直接行うのではなく,
DSP(Demand Side Platform)と呼ばれる仲介者が行う.DSPは複数の広告主を
クライアントとして持ち,広告主が持つ予算等の制約を満たすように広告主
に代わって入札を行う.つまり,DSPは他のDSPとは競合するが,自己のクライ
アント間で入札を調整する余地がある.従来のオークション理論の枠内で考
えれば,一部の入札者に結託を許した形でのオークションとなっている.そ
のため,効率的な入札戦略は自明ではない.この課題に対して,本研究では
市場モデルに基づく効率的な入札戦略を提案する.

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