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P/Tペトリネットにおける特解導出法に関する一考察
○恐神正博,山西輝也,魚崎勝司(福井工大)
離散事象システムの有用なモデルの1つであるP/T ペ
トリネットにおいて,その挙動を考える際に,最も基本的
な問題のうち可到達判定問題がある.これは,初期マーキ
ングM0 から最終マーキングMd へトークンが遷移可能
かどうかを判定するものであるが,この問題の解法には
被覆木,状態方程式,ペトリネットの構造と性質に着目す
る3 つの手法があり,被覆木を用いた方法は一般に膨大
な計算量を必要とする一方,状態方程式を用いる方法は,
ペトリネットの性質を代数方程式の解の存在として考察
できる利点があるため,その解法や,解の表現方法などに
ついての研究が進められてきている.
ここでは,状態方程式の解法としてよく知られたFourie-
Motzkin 法により初等的T-インバリアントおよび特解が
導出できることを述べるともに,従来のFourie-Motzkin
法では得られなかった解の導出について,Fourie-Motzkin
法のアルゴリズムを改良することでそれらの一部が得ら
れることを示す.

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