情報処理学会 第75回全国大会講演要旨

　サブバンド符号化は，入力信号にフィルタを適用することで，
複数の帯域に分割する高能率画像符号化の一手法である．
その符号化性能を改善する方式として画像の2次元周波数領域の
分割パターンを可変にする最適帯域分割が提案されている．
従来手法では電力や尖度といったパラメータに基づいて最適帯域分割を
行っていたが，それらの符号化性能は画像の種類や符号化レートに
依存するため，十分ではない箇所がある．
　本研究では，電力と尖度それぞれのパラメータによって得られた
2つの分割パターンから，互いの良質な箇所を選択することで，
最適帯域分割パターンを決定する手法を提案する．
これにより，従来手法に比べて符号化性能の改善が期待される．