1N-5
上流工程のUMLクラス図を入力としたソフトウェアの保守性測定メトリクススイート
○津田直彦,鷲崎弘宜,深澤良彰(早大)
ソフトウェアの品質測定では,蓄積された過去のデータを元に,メトリクスの最適値を推定してきた。
しかし,上流工程のUMLクラス図は開発ごとに異なった抽象度でモデル化される場合が多く,データの蓄積が困難である。
この研究では,過去のデータの蓄積なしに,単一のクラス図からソフトウェアの品質(特に保守性)を測定する方法を取り上げる。
開発分野固有の特徴の推定を必要としない手法として,単一のUMLクラス図に起因した問題の検出の枠組みを提案する。
まずGQM手法により,保守性を評価するためのプロダクトメトリクスを定める。そして,UMLクラス図に含まれる要素のメトリクス測定値のばらつきを調べ,特異な値を示す箇所を検出する。
作成したGQMモデルに沿って特異値を検出することで,保守性の低下要因を特定する。