抄録
O-012
二元代表制における意思決定のための情報流通のデザイン
本田正美(東大)
日本の地方自治制度において採用されている二元代表制とは、執行機関と議事機関を別々の選挙によって選出することを指している。執行機関は予算や議案の提案を行い、議事機関はそれを議決する。この議決がその地域の意思決定となり、これに基づき執行機関が具体的な政策を実行に移すことになるのである。これは、執行機関と議事機関という複数の経路から意思決定の根拠となる情報が流入してくることを意味している。ICTの利活用が進むなかで、この複数の経路からの情報の流通をいかにデザインし、的確な意思決定を図るのかが課題となっている。本研究では、二元代表制における情報流通のあり方に関するデザインの方法につき検討する。