抄録
O-001
平成28年糸魚川市駅北大火における被災者生活再建支援システムの実装
井ノ口宗成(静岡大)・田村圭子(新潟大)・堀江 啓(インターリスク総研)・辻 道代(新潟大)
著者らは平成16年新潟県中越地震以降、被災者台帳を用いた被災者生活再建支援システムの設計・開発を行うとともに、様々な被災地で実装を進めてきた。平成28年12月に発生した糸魚川市駅北大火において、クラウド版の被災者生活再建支援システムを導入し、迅速な生活再建の開始を推進した。一方で、本災害では、地域性や被災者の属性から派生する特有の課題が発生した。一例として、店子の扱いである。既往の仕組みでは対応が困難な状況に対して、システム機能の変則的な利用とマネジメントからの新潟県および市職員と協働により、これらを解決しながらシステムを実装した。次の災害に向けた教訓として、これらの流れを整理し、とりまとめる。