抄録
M-021
近似k近傍グラフの作成による計算コスト削減手法の提案
廣中雅大・後藤佑介(岡山大)
 近年,k近傍グラフはデータベースの索引付けや画像探索に利用されており,大きな注目を集めている.しかし,探索対象となる事例の数が増加すると,k近傍グラフの構築にかかる計算量は膨大となる.本研究では,k近傍グラフに比べて計算コストを削減する近似k近傍グラフの作成手法を提案する.提案手法では,類似探索手法の一つである Locality Sensitive Hashing (LSH), および近似k近傍グラフ構築手法の一つであるNN-Descent 法を組み合わせて近似k近傍グラフを作成する.また,半教師あり学習によるラベルの推定を行うことで,分類精度を維持しつつ,近似k近傍グラフの作成時間および探索時間を短縮する.評価では,k近傍グラフと比較して提案手法の有用性を確認する.