抄録
M-019
コンテンツ指向型ネットワークにおけるユーザ位置に基づいた協調キャッシュ容量割当アルゴリズム
青木美帆・重安哲也(県立広島大)
近年,大容量コンテンツの配信などに起因するサーバダウンや処理遅延が問題となっている.そこで,これらの問題を解決するため,通信相手ではなく通信内容に焦点を当てた新世代ネットワークとして,ICN (Information Centric Networking) の開発が進められ,その中でもNDN (Named Data Networking) の研究が注目されている.
NDNでは,ネットワーク上の中継ルータがコンテンツキャッシュを行い,それを将来の配信に利用する.しかし,一般的に採用されている単純なLRUによるキャッシュ管理では,ネットワーク上のユーザの位置によって,キャッシュ分布状況に不公平状態を起こす.
そこで,本論文では,ユーザ位置に基づいた協調キャッシュ容量割当アルゴリズムを提案し,キャッシュ分布の不公平状態を改善する.