抄録
M-018
ネットワーク中キャッシュを考慮した適応的転送制御によるWSN向けコンテンツ指向型データ収集システム
國安哲郎・重安哲也(県立広島大)
近年,WSNにコンテンツ指向型ネットワーク技術であるNDNを実装してデータのロケーションを意識させないデータ収集システムの実現が希求されている.これまで,我々は無線環境下におけるパケットロスによるコンテンツ取得率の低下を改善するために,転送経路に含まれる無線リンク状態に応じて転送先を切り換える手法の研究を行ってきた.本稿では,単なる無線リンク状態だけでなく,中継CRのキャッシュ状況を考慮した各リンクのパケットロス率を基に転送先を切り換える手法を提案する.また,これにより,コンテンツ取得に要する時間が大幅に短縮できることをシミュレーションによって明らかにする.