抄録
M-007
通信デバイス断続的無効化によるスマートフォン省電力におけるBET推定の評価
村上 翼・栗原 駿・福田翔貴(工学院大)・小口正人(お茶の水女子大)・山口実靖(工学院大)
スマートフォンにおける重要な課題としてバッテリの持ち時間があり,この低減が重要なテーマとなっている.スマートフォンでは無操作状態にあってもアプリケーションがバックグラウンドで通信を行い,電力が大きく消費される.よって,無操作状態において通信デバイスを一時的に無効化することにより,無操作状態における消費電力を低減できると考えられる.しかし,通信デバイスを一時的に無効化するとデバイスの無効化処理と有効化処理が行われ,これにより消費電力量が増加してしまう.よって,この増加量を上回る消費電力低減を一時的無効化により得る必要がある.増加量と低減量が同等となる無効化時間はBET(Break Even Time)とよばれており,我々は過去の研究にてBETの推定手法を提案た.本稿では,BET推定手法の推定性能の評価と考察を行う.