抄録
L-009
ペンを持つ手の動き情報を用いた筆記者認証
田中 緑・中井 満(富山県大)
ペンの持ち方には個人差があり,筆跡情報と併用することで筆記者認証性能の向上が期待できる.本研究では,手の 3 次元形状の時間変化パターンを導入する.筆記動作の撮影には Kinect の深度カメラを用い,手の 3 次元形状を 30 fps で取得する.登録動画像と認証動画像の距離は,フレーム間の距離の総和が最小になるように,DP マッチングで対応付けて計算する.このとき,本人距離の分布と他人距離の分布の分離度が高いことが望ましい.実験では,DP の時間順序制約がある場合(DTW)と制約がない場合を比較した.その結果,時間順序制約がある方が分離度が高く,手形状の時間変化は認証に有効であることが分かった.