抄録
L-001
医療データの情報セキュリティ対策行動に変容が期待される教育モデルの開発
伊勢田司(放送大)・相坂琢磨・大原達美(東京医大)
情報漏えい事件は近年増加傾向にある。情報処理を担う技術者のセキュリティ意識向上のためには、対象情報のセキュリティ技術の習得のみならず、データ保護に対する倫理観を継続的に維持する必要があると考える。
従って、情報漏えいが与える影響範囲、賠償責任、刑事訴追等、収束に至るまでの時間経過も含めた全体像を提示する教育が効果的と考えられる。
特に、個人(医療)情報が漏えいした場合は、社会的地位の失墜や経済的な損失も甚大と考えられる。本稿では、医療情報技師に、情報漏えいによる影響を具体的に提示した後に、情報セキュリティ教育の啓蒙コンテンツを視聴する前後で効果を測定し、セキュリティ人材の育成についての要件を示す。