抄録
J-029
視線によるフリック動作を利用した文字入力
村田朋来・盛川浩志・小宮山摂(青学大)
視線による文字入力の手法として,スマートフォンの文字入力で利用されているフリック動作を用いた手法を提案する.この手法は,従来の50音すべてを表示し,注視などによって文字入力する方式に比べ,表示するボタンの数が少ないので,ボタンの総面積が小さくなり,少ない視線移動で文字入力できる可能性がある.本研究では,フリック方式の文字盤を用いて,視線入力するシステムを開発し,従来の手法と比較することを目的とした.
実験結果から,フリック方式のほうがエラー回数や文字入力にかかった時間が有意に減少した.また,実験参加者へのアンケートによる「操作はしやすかったか」の項目に関しても肯定的な評価を得ることができた.