抄録
I-001
劣化画像復元のためのDFT係数の確率分布モデル:多次元混合型球対称ガウス分布モデルとそのパラメータ推定
齊藤隆弘・小松 隆(神奈川大)
画像のDFT係数の確率分布モデルとして,劣化モデルと信号の疎性を含んだ多次元混合型球対称ガウス分布モデルを考案し,観測信号から真の信号を推定する位相保存型縮退関数をベイズ推定関数として構成する.また,サンプル統計量から混合型球対称ガウス分布のパラメータを推定する手法を提案する.さらに,画像の変換係数の代表的な確率分布モデルである一般化ガウス分布を多次元球対称化した球対称一般化ガウス分布に従うサンプルに,本パラメータ推定手法を適用する.球対称一般化ガウス分布では劣化モデルは想定されていないが,混合型球対称ガウス分布への当て嵌めを通して劣化モデルが同定され,位相保存型縮退関数が構成される.